
新潟県の最南部、群馬県との県境『湯沢町』にある温泉です。
歴史は古く、今から800年ほど前、新発田藩士の高橋半左エ門という人が急病の折に、この地に野宿をし食事をするために谷川へ入ったところ湯ノ沢川の奥で、偶然、天然湧出の湯沢温泉を発見し、それが始まりと伝えられています。
上越線開通前(昭和6年以前)は、湯治場として春〜秋の営業をしておったようですが、それ以降は越後湯沢の各地で温泉の掘削が行なわれ、駅周辺に大型ホテルや旅館が立ち並ぶようになりました。
しかし、新幹線工事の着工により湯量が減少したため、安定した温泉供給のために、温泉集中管理方式を採用し、現在は15本の源泉を4箇所の配湯場に集めて各温泉施設に送っています。
同じ越後湯沢温泉ですが、それぞれ泉質が異なります。湯沢の湯めぐりをしながら数種の温泉に入り比べるのも楽しいものです。
一般的に温泉の種類は9種類(昭和54年)
・単純温泉 刺激が少なく効能もさまざま
・単純二酸化炭素泉 炭酸ガスが溶けていて血管の拡張が強まる
・炭酸水素塩泉 肌が滑らかに
・塩化物泉 保湿UP
・硫酸塩泉 動脈硬化の予防・傷の湯ともいわれる
・含鉄泉 貧血、子宮発育不全、更年期など女性におすすめ
・硫黄泉 血管を拡張 刺激が強い
・酸性泉 慢性的な皮膚病の治療に
・放射能泉 吸入法がもっとも効果的と言われる
越後湯沢温泉の泉質は大きく3つに分けられます。
●弱アルカリ性単純温泉
●弱アルカリ性ナトリウム・カルシウム塩化物泉
●アルカリ性単純硫黄泉
湯沢のその他の泉質。
●ナトリウム・カルシウム塩化物泉(貝掛温泉)
●カルシウム・ナトリウム塩化物硫酸塩温泉(苗場温泉 雪ささの湯)
温泉は何故体にいいのでしょう?
温泉入浴の身体的影響
●物理的作用
・温熱作用
温めることによって痛みが軽減する。
血液循環がよくなる。
新陳代謝を高める。
・浮力の作用
水中では重力による負担が軽減される。
・静水圧の作用
血液の心臓への戻りをよくする。
しかし全身浴では肺を圧迫し心臓の負荷を高めることもあるので注意。
●薬理(化学的)作用
・化学成分が皮膚から体内に入る。皮膚表面に作用するなど。
以上の、物理・化学的な作用と転地効果(日常のストレスから解放されたリラックス効果)が相乗的に働くといわれています。
休養・栄養・運動を組み合わせると更に効果UPです♪
●お酒を飲んだ後
酔っ払って転倒する恐れがあり、急な血圧上昇や心拍数の増加で心臓発作を起こすことも。
また湯上り後は急激な血圧低下で脳貧血を起こす可能性もあります。ご注意ください。
●食事の直後
温泉に入ると血液が皮膚や腎臓等にいきわたるため、消化器官にいく量がへります。
なので、食べ物の消化吸収の働きが鈍くなります。食後は30分〜1時間の休憩をとってから入浴しましょう。
●スポーツをした直後
スポーツ直後の入浴は、筋肉疲労回復に良さそうですが、実は逆です。スポーツ中は、酸素供給の為、動かしている筋肉に血液が集まっています、しかし、入浴で血行がよくなると血液がカラダ中に分散してしまい、筋肉の疲れがとれなくなってしまいます。スポーツ後は最低でも30分の休憩を!
ということで、食後・スポーツ後ともに30分以上休憩してからの温泉が望ましいです。
また、寒い日には特に注意が必要なこともあります。寒いところから熱い湯に急に入ると、温度差により発作を起こすことも。体を徐々に温め、慣らしてから入りましょう。内湯と露天風呂がある時は、内湯の半身浴でカラダを慣らしてから露天風呂に行くことをお薦めします。また、冬の露天風呂など寒いところで服を脱ぐときなども同様に注意が必要です。
温泉禁忌症
@風邪など急性疾患で熱のあるとき
A関節リウマチの病状進行期
B急性伝染病
Cがん・白血病・肉腫
D高血圧・動脈硬化の重症なもの
E糖尿の重症なもの
F心臓病・腎臓病の重症なもの
G発病後まもない脳卒中・胃・十二指腸潰瘍
H妊娠初期と後期
※妊娠中と温泉について、どこの温泉表示を見ても禁忌症(温泉に入ってはいけない)と書いてありましたが、最近の調べでは温泉と妊婦になんら因果関係が認められないとのことから、今後禁忌症から妊婦を外すという動きがあるそうです。ただ、転倒の恐れがあったり、水圧により後期では突然産気づいたり・・などもあるかと思いますので、各自、自己判断の上、温泉をお楽しみいただければと思います。